ゴキブリちゃんのお友だち

ゴキブリだんぎ

  • ゴキブリってほんとにキタナイの?

     わたしが、この授業書(プリント型おもしろ授業)をつくっていて、とても疑問(ぎもん)に思ったことが、あります。

     ゴキブリンクのページで書いたのですが、ゴキブリはとても嫌(きら)われています。嫌われる背景(はいけい)としては、ゴキブリがいろんな病気(びょうき)や雑菌(ざっきん)をはこぶということ、ゴキブリがアレルギーをおこすもの(アレルゲン)を運ぶ(はこぶ)からと言われています。黒光り(くろびかり)、カサカサと不気味(ぶきみ)、突然(とつぜん)飛ぶ(とぶ)、ケケケと笑う(うそ)、1匹みつけると数十匹いるなどと言われるから、などということが理由になっています。
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     わたしは、そこで思うのです。 これってどっかで見たことあるって。きみょうな苛立ち(いらだち)を感じるのです。


     わたしたちの身の回りにいるペットのもっている病気、雑菌、寄生虫(きせいちゅう)、アレルゲンをしらべてみましょう。けんさくページでしらべれば、いっぱいでてくるはずです。ペットにしかかからない病気もあれば、人畜共通感染症(じんちくきょうつうかんせんしょう)とよばれる、いろいろな虫やペットをつうじて人間にうつる病気もあります。
     わたしの大好きなネコちゃんも、いろいろな寄生虫やアレルゲンを人間に運ぶことがあります。鳥も犬もそうです。人間も例外ではないですね。
     とうぜん、虫たちも、からだのなかにいろいろな雑菌などをもっています。そうした虫のなかで、人に感染するものを体に宿(やど)していたり、人の食べるものに被害(ひがい)を及ぼす虫を害虫と呼び(よび)、害虫を餌(えさ)にするものを益虫(えきちゅう)と呼びます。

     では、ゴキブリは実際にどういう害を人間にあたえるのでしょうか。蚊(か)やハチは人をさします。さすときに、虫の体のなかにいるものが人間に入り込んで、伝染病や寄生虫症を起こす場合があります。ダニは人をかむだけでなく、アレルギーを起こす場合があります。
     ゴキブリは人をさしませんし、毒をもっていません。これは、ゴキブリの体の表面(ひょうめん)には油が出ていて、その油がゴキブリの体に有害な菌(きん)や化学物質(かがくぶっしつ)が入り込む(こむ)のを防いで(ふせいで)いるのです。さらに、ゴキブリはよく手足をなめてキレイにしています(猫みたいに)。ダニは、猫や犬などの毛のところにひっついていたり、ゴキブリの体のように油分がいっぱいあるところにからめられたり、風にのってやってきます。ただ、ゴキブリからすれば、猫や犬ほどにはアレルゲンを運ばないようです。ゴキブリの油のおかげで体についているものはダニだけではないですが、やっぱり他の害虫と呼ばれるもの、害虫とよばれないものたちの方(人間を含む)が多かったりします。
     いったい、ゴキブリってなんの害虫なのでしょう?ものの本には、ためておいた食べ物を食い荒らす(あらす)貯穀害虫(ちょこくがいちゅう)としてハエとゴキブリがのっています。あれ? 貯穀への被害を気にする人って、そんなにたくさんいるのでしょうか? ゴキブリっていったい……。
     益虫や無害な虫であっても人から嫌われる虫たちを不快害虫(ふかいがいちゅう)と呼びます。不快害虫とは、理由もなく嫌われる虫のことです。クモやユスリカ、カメムシなどが入ります。わたしは、ゴキブリをしらべていくにつれて、こいつは不快害虫なのではないかと思いました。

     不快だ、というのは、いってみれば、人間の勝手な判断です。みんなが不快だというし、不快だといわない人はおかしいと言われる。ゴキブリが不快だというのは、何人かが不快だと言うときに、「そう思わなければおかしい」と言われる“禁止”をとおして生まれる、みんなの思いです。そこには、はっきりした理由はありません。いえ、はっきりした理由と思われるものは、後から後からくっつけられるのです。最後に残る理由は、決まっています。「だってみんながそう言うんだもん」
     そこでつかわれる、みんな=全員だとは、誰もしらべた人はいません。大きな声の何人かが、はげしく行動した(はきとか、叫ぶとか)にすぎません。声が大きい人の意見だけに流される。思っていても声に出せない人の声は無視をする。。。
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     わたしは、そこで思うのです。 これってどっかで見たことあるって。きみょうな苛立ち(いらだち)を感じるのです。

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     ゴキブリちゃんはお友だち。この偽善(ぎぜん)めいた言葉(ことば)をかみしめて。


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